2011年3月31日木曜日

氷風呂

#twnovel 銭湯の片隅に氷が張られた浴槽があった。番台に聞くと氷の下に客がいるらしい。息継ぎ用の筒が何本も突き出ていた。「中のお客さんが心配なときはこうするんです」彼が筒を手で塞ぐと、勢いよく氷が割れて一人の親父が飛び出してきた。「ほらね」隣の筒を塞ぐ。何も起こらなかった。

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