2011年3月4日金曜日

時計マニア

#twnovel その男はいつも時間を気に掛けていた。家族との団欒も仲間との語らいも、病気で寝込んだ日も親の今際の際にも。死後、彼は内側に時計が埋め込まれた柩に埋葬された。土の中で二本の針は延々と時を刻み続ける。彼が好きこのんで時計を見ていたのかは、今となっては知るよしもない。

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