2011年7月27日水曜日

思い出屋

#twnovel 倦怠期を迎えていた私達夫婦は、不要な思い出を買い取る「思い出屋」を訪れた。私が先に済ませ、妻が処置を終えるのを待つ。やがて現れた妻の姿に、私は心臓が高鳴るのを感じた。不要な思い出を消し去ったぶん、新婚当時の思いが近いのだろう。喜ぶ私に妻が言った。「あなた、誰?」

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