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2013年5月3日金曜日

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が、G.W.後半の混雑スポットを教えてくれると言う。どうせバイト漬けだし関係ないけど、一応聞いておこうかな。近寄らないようにするよ。そう答えると彼は言った。「お前のバイト先」

全自動選択機

#twnovel 友人が「全自動選択機」を購入した。効果は抜群。それまで優柔不断を絵に描いたようだった奴が、次々と物事を決断するようになった。仕事にも活かし、デキる男と評判らしい。「で、いつまで得意げに語ってんだよ。お前そんなにお喋りだったっけ?」「済まん。感想機能付きなんだ」

いつもの

#twnovel 「いつもそれね。選ぶの面倒?」いつもの店でいつものサラダ、そしていつものドレッシング。変わり映えしない僕の行動を彼女は笑う。僕は言い訳がましく否定する。違うよ、一途なだけ。迷って隣の彩り鮮やかなドレッシングに伸ばしかけた僕の手を彼女が突然遮った。「やっぱりダメ」

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が給料日前の金欠な日に現れた。近い将来首が回らなくなると言う。借金?どうしてそうなる前に教えてくれなかったの?詰め寄る僕に彼は言った。「心配するな。寝違えたくらいで人は死なん」

ヒトデ不足

#twnovel ラジオで聞いたのだが、被災地では深刻なヒトデ不足らしい。珊瑚礁を食い荒らす厄介者だと思っていたが、足りなくて何が困るのか。「ヒトデだって生態系を形成するピースの1つであろう」教授の言葉に納得し提案する。「ヒトデを養殖して被災地に届けようと思うんです」「就職しろ」

タイ人関係

#twnovel 今朝の占いでタイ人関係が急上昇って言ってたけどタイ人に知り合いいないし。なんて真顔で言うもんだから、カレー屋のイケメン、タイの留学生だよとからかったら通い始めちゃって…。何で頭を抱えてるかって?披露宴のスピーチでこれをどうやって美談に仕立て上げるかで悩んでんの。

桜

#twnovel 「普段は花なんて興味ないのにね」この街に訪れた桜の季節。枝の陰で咲く小さな花弁に目を止めた僕を彼女は笑う。違うよ、君が雑踏の中にいてもすぐに見つけられるのと同じ理屈さ。柄にもないセリフに内心冷や汗を流す僕の顔を彼女が覗き込んだ。「散った後もよそ見しちゃダメだよ」

2013年4月1日月曜日

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が浮かない顔で現れた。春の人事異動で僕の担当を外されたという。え、そういうのあるの!? 驚いて詰め寄る僕に、彼はバツが悪そうに顔を背けた。「あの、いや、だからエイプリルフー…」

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が、僕がお花見中に救急車で運ばれると教えてくれた。大変だ、お花見はやめて家で食べるよ。持ち込むつもりだったお総菜をバッグから出して食べ始めた僕に彼は言った。「それ、傷んでるぞ」

性格を映す鏡

#twnovel 博士が発明した「性格を映す鏡」を婚約中の彼女に向けると、最悪な女が映った。僕は即刻婚約を破棄し彼女を捨てた。鏡に映る僕は素晴らしい人格者、女なんて幾らでも寄ってくるさ。上機嫌の僕を博士が呼び止めた。「説明するまでもないと思うが、鏡は正反対に映る性質を持っておる」

桜

#twnovel 幼い頃、祖父の家で桜を見た。「これは去年の春からずっと咲いてるんだ」置いてけぼりをくって北へ帰れない白鳥と同じで、散り際を誤ってな。祖父を亡くしたのは半年後の秋のはずだが、桜の花がはらりと棺に舞い降りた遠い日の記憶はあながち間違いでもないのではないか、とも思う。

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼がマスクをして現れた。黄砂?PM2.5?それともまさか花粉症とか?これから外出するんだけど、マスクした方がいい?気になって尋ねると彼は台所を指した。「流しの生ゴミが腐ってる」

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が、明日のバレンタインデーに僕が職場で告白されるという。本当? 誰からだろう? 急にそわそわしてきた僕の隣で、彼は持っていた手帳を二度見した。「済まん、告発されるの間違いだ」

2013年2月9日土曜日

生前葬

#twnovel 「ほら、生前葬ってあるじゃん」「生きてるうちに自分の葬式を済ませちゃうってアレか?」「そうそう。だからさ、そんな感じで今度俺の送別会を開いてくれないかなぁ。まだ会社辞めるつもりはないんだけど」「…苦労してるな。月末までまだだいぶあるのに、もう小遣いが尽きたのか」

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が、僕は今日バイトに辿り着けないと言う。雪で電車が止まってる?降りかけの階段を引き返そうとした僕は、足を滑らせ下まで転げ落ちた。痛みで動けない僕に彼は言った。「電車は動いてる」

タイミング

#twnovel 転んだら危ないし。繋ごうとした手をにべもなく断られ、僕は雪の空を仰いだ。こんな事で彼女との距離を測りあぐねる自分が情けない。「お昼、そこにしよ?」引かれた手に我に返る。ガラス窓の向こうの温かな空間。赤信号に並びながら、僕らは一度繋いだ手を離すタイミングを見失う。

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が、僕が昼食抜きで今日1日を過ごすハメになると教えてくれた。危なかった、うっかり財布を忘れて出るところだったよ。お礼を言って玄関を出た僕に彼は言った。「中身は入っているのか?」

解約の…

#twnovel 悪魔による契約書類の説明を、私は上の空で聞いていた。仕方あるまい。念願だった永遠の命を手に入れるのだから。「…で、こちらが解約の際の申請用紙になります」ちょっと待て。解約する奴がいるのか。驚いて聞き返すと悪魔は頷いた。「ええ。大抵、奥様からの申し出になりますが」

ハザマさん

#twnovel ハザマさんは時の狭間に住んでいて、僕の人生の節目に現れてはアドバイスをくれる。そんな彼が傘を2本持って行けと言う。なに?憧れの彼女が傘を忘れて困ってるところに出くわすとか?そんなシチュエーションを想像してワクワクしていると彼は溜め息をついた。「この甲斐性無しが」

日本史

#twnovel 静まり返った図書館で、ふいに彼女がついたての向こうから顔を出した。…ねぇ、年貢の納め時っていつだと思う?彼は開いていた日本史の参考書から目を離し、周囲に気遣い彼女の耳元に囁いた。…やっぱり秋なんじゃないかな。「それが?」「ウチの両親のプロポーズの言葉なんだと」