2011年4月15日金曜日

狭間の店

#twnovel 「去年のお花見がしたいのですが、まだできますか?」やつれきった表情でそう尋ねた女を、私は店の奥に促す。振り返ると、満開の桜の下を夫や子供と一緒に弾むように歩く後ろ姿が見えた。時空の狭間で商売をしていると様々な客に出会う。彼らは木戸銭代わりに「未練」を置いて行く。

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